二十五日で今年の仕事は終わって気がゆるんだせいか、軽い腰痛になってしまい、毎日十二時間くらい寝ている。寝すぎてからだがだるい。
紀伊國屋書店のPR誌『scripta』の連載「中年の本棚」は「プロ棋士の“四十歳本”」を書きました。
トマソン社『BOOK5』(vol.15)の特集は「楽しいサッカー」。わたしはニック・ホーンビィの『ぼくのプレミア・ライフ』(新潮文庫)を紹介しています。原稿を書き終わったあと、この作品が原作の映画(イギリス版、アメリカ版)のDVDも観た。アメリカ版は、サッカーではなく、野球ファンの話だった。
先週から今週にかけて大崎善生著『将棋の子』(講談社文庫)を読んでいた。単行本が出た二〇〇一年以来の再読。プロ棋士を目指しながら、その夢がかなわなかった奨励会退会者たちの話である。
ある時期までは順調に昇級、昇段していっても、どこかで停滞してしまう。そこから再び勝ちはじめる人もいれば、伸びが止まってしまう人もいる。
《客観的には踊り場ですむのかもしれない。しかし、当の本人たちにしてみれば、それではすまされない。踊り場の先にある昇りの階段は誰にも見ることはできないのだし、そしてその先にあるのが下りの階段ではないとは、誰にも言いきることはできないのである》
その不安から酒やギャンブルに逃げてしまう奨励会の若者もいる。
奨励会は二十一歳までに初段、二十六歳までに四段(プロ入り)にならないと退会しないといけない(厳密には、二十六歳以降も三段リーグで勝ち越せば満二十九歳を迎えるリーグ終了まで在籍可)。三段リーグは上位二名が四段、また次点を二回獲得すれば、フリークラスの四段に昇段できる。
今年(二〇一四年)は奨励会の三段リーグは最終日までもつれにもつれた。同じ勝ち数なら順位が上の人が昇段する。残り三局であと一勝すれば四段になれた二十五歳の棋士が三連敗という波乱もあった。
話はかわるけど、三十日に年末恒例(?)の「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」(TBS)が放映される。
■5人の幼い子供をもつ一家の大黒柱が突然無職に…。
かけがえのない家族の未来を背負い、運命のマウンドへ上がる。
■結婚式を1ヶ月後に控えた男がクビ宣告。
そんな男を励まし、支え続けたのは将来を約束した妻だった。
彼女が流した涙の訳とは…。
■28歳…働き盛りで突然職を失った。
“プロ野球選手”に返り咲こうとする男に訪れた予想外の結末とは!?
番組予告の見出しだけでも泣きそうだ。