2014/11/28

四十五歳

 今月、四十五歳になった。
 年々一週間にできることが減っている気がする。一日働くと次の日何もする気になれず、一日遊ぶと次の日仕事をする気になれない。
 次の日のための余力を残しながら、仕事をして酒を飲む。それが当たり前といえば、当たり前なのかもしれないが、これまでの生き方をすこしずつ調整しないといけない。

 二十代のころは(四十歳くらいまで)自分の住みたい町で暮らし、好きなだけ本が読めたら、それでいいとおもっていた。その願いはかなったといってもいい。

 上京して二十五年になる。これまでの二十五年は世の中は不景気といわれる期間が長かった。でも食うに困るほどの貧しさは経験せずにすんだ。
 お金がなければないでそれなりに暮らす術も身につけた。

 この先、日本の人口が減って、二十五年後くらいには、いくつか自治体が消滅するという予想がある。もしそうした状況になれば、これまで通りの暮らし方、生き方ができない人が増えていくだろう。その兆候は、すでに現れている。
 頭の中では、困った人間同士が助け合ってどうにか暮らしていく世の中を夢見ているが、わたしの場合、自分が困った境遇に陥ってしまうと、人助けをする余力を失う可能性が高い。

 余力があるうちに、次の一手を考えておきたい。

 なるべく悲観せずにすむ未来も考えたい。