水曜夜七時、神保町から東京メトロ東西線の竹橋駅方面に向かい、代官町通りを歩いて千鳥ケ淵へ。千鳥ケ淵警備派出所の近くから東京スカイツリーと東京タワーが見える。東京タワー方面の夜景がいい。坂道を下り、東京メトロ有楽町線麹町駅、JR四ツ谷駅から新宿通り(旧甲州街道)を散策する。当初は四ツ谷駅からJR中央線で高円寺に帰る予定だったが、先週秋花粉(ブタクサ)の症状が出て、外出を控えていたので、もうすこし歩きたかった。東京メトロ丸の内線の四谷三丁目駅から新宿御苑駅に向かう途中、ドコモタワー(NTTドコモ代々木ビル)が見えた。
ドコモタワーは二〇〇〇年九月竣工。二十四年前。わたしは三十歳だった。アルバイトしながら、同人誌にエッセイを書いていた。
今の自分のいる場所から何が見えるか。散歩中、そんなことを意識するようになった。東京の風景は目まぐるしく変わる。夜景も変わる。
新宿駅に着いたのは午後九時前。タワーを見るためにうろうろしたので、その分、時間がかかった。
新宿は「江戸四宿」のひとつ。もともと甲州街道の第一宿は高井戸宿だった。新宿=内藤新宿は一六九八(元禄十一)年に設けられた新しい宿場(だから「新宿」という)。新宿は甲州街道と青梅街道の「追分」でもある。
新宿駅の東口は工事中。ドコモタワーを近くで見るため、南口に向かう。
ひさしぶりに新宿駅南口のエスカレーターに乗る。若いミュージシャンが何人か歌っている。
夜中、高円寺の南口、高南通りのミニストップ高円寺南2丁目店のすこし北の斜めの道(松應寺などお寺が並ぶ通り)に入るあたりから東(新宿方面)に歩いている途中、ドコモタワーが見える。ライティングの色によって見えるとき、見えないときがある。