2015/02/12

武川寛海の本がおもしろい

 武川寛海の『音楽家たちの意外な話』(音楽之友社、一九八二年刊)がおもいのほかよかったので、インターネットの古本屋で同じ著者の本を何冊か注文した。自力(足)でゆっくり探すことも考えたが、かなり苦労しそうだとおもったのでやめた。

 わたしはクラシック音楽の知識はかぎりなくゼロにちかい(家にレコードやCDは一枚もない)。

 だから武川寛海のことも知らなかった。インターネットで検索したら、ゴダイゴのタケカワユキヒデのお父さんだということがわかった(有名な話?)。ちなみに、タケカワユキヒデの娘の武川アイもシンガーソングライターとしてメジャーデビューしている。

 今日読んだ『音楽史とっておきの話』(音楽之友社)は「ONBOOKS」というシリーズなのだが、巻末の広告で柳家小三治著『小三治楽語対談』という本を知る。対談相手は、加山雄三、三上寛、小沢昭一、戸川昌子、永六輔、白石かずこ、小島美子、宇崎竜童……。これも読んでみたいなとおもったら、けっこう高い。知らなかった。そういえば、あまり見たことがない。

 ネットの古本屋が普及する以前は、本の巻末の(自社の)出版広告をメモして古本屋をまわっていた。

 話は戻るが『音楽史とっておきの話』と『続・音楽史とっておきの話』は、カバー裏にもそれぞれ「作曲家豆年表」「音楽家の十二支」が印刷されている。ちょっと得した気分になる。『音楽史とっておきの話』の「よくまあ借りた人貸した人」という音楽家の借金話とか「リストが影響を受けた人与えた人」とか、クラシックの知識はなくてもおもしろく読んだ。

 リストは若い音楽家たちの面倒をよく見ていたらしい。こういう話はすごく好きだ。