今月の仕事が一段落した(校正は残っているが)。
まもなく……ひょっとしたらもう書店に並んでいるかもしれないが(インターネットの書店では購入可能になっている)、色川武大著『友は野末に 九つの短篇』(新潮社)が刊行。表題作を含む九つの短篇は単行本未収録、嵐山光三郎、立川談志との対談、色川孝子夫人へのインタビューも入っているようだ。
三月二十八日は、色川武大の誕生日(一九二九年生まれ)で、なんとなく色さんの話を書こうかなとおもっていたところ、この本の刊行を知った。「友は野末に」は『色川武大阿佐田哲也全集』の三巻にも収録されている。初出は『オール讀物』(一九八三年三月号)。
《某日、小さなホテルにこもって仕事をしているとき、家からの電話でまた一人の友の死を知らされた。五十をすぎるとそういうことが頻繁になってきて不思議はないし、自分の命だって風前の灯なのだから、他人が死のうと自分が死のうと日常茶飯のことといえなくもない》(友は野末に)
本の詳しい感想はまた後日ということで。